龍角寺古墳群 後編

予約投稿です。

71号墳。全長約27mを測る前方後円墳です。右側が後円部です(2017年11月撮影)。
龍角寺71号墳

78号墳。直径約35mを測る円墳です。
龍角寺78号墳

101号墳。直径約25mを測る円墳です。発掘調査が行われており、多量の円筒埴輪や形象埴輪が出土しています。埋葬施設は木棺直葬で、他に墳裾や周溝内からも箱式石棺など4つの埋葬施設が確認されています。注目されるのは墳裾の石棺から複数個体の人骨が出土していることです。これだけ古墳を築造しているのに埋葬施設が複数あるのも驚きです。古墳群全体でどれだけの方々が埋葬されたのでしょうか。101号墳は墳丘が復元され、埴輪のレプリカも置かれています。
龍角寺101号墳
龍角寺101号墳

104号墳。一辺34mを測る方墳です。岩屋古墳に近接して所在し、埋葬施設である横穴式石室が一部露出しているとのことですが、確認できませんでした。石材は貝化石の切石だそうです。
龍角寺104号墳

風土記の丘資料館です。龍角寺古墳群から出土した遺物などをここで見学することができます。
房総風土記の丘資料館

資料館わきには龍角寺108号墳と成田市瓢塚41号墳で確認された石室が屋外展示されています。手前が瓢塚41号墳、奥が龍角寺108号墳のものです。板状の片岩で構築されていますが、小型で石室というよりは石棺に近い形態です。両古墳ともに方墳であることも注意されます。
瓢塚41号墳石室

資料館奥には縄文時代や古代の竪穴住居が復元展示されています。
復元竪穴住居

風土記の丘は房総のむらに含まれ、江戸時代以降の武家屋敷、商家や農家なども展示されています。こういう建物と見ると、不思議と落ち着きます。
上総の農家
商家の町並み
商家の町並み
商家の町並み

古墳あり、昔の建物ありで歴史好きには1日では足りないかも知れませんね。天気が良い日にはお散歩しても気持ちよく、お勧めのスポットです。
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龍角寺古墳群 前編

予約投稿です。

龍角寺古墳群はこれまでに114基の古墳が確認されています。そのうち78基が、風土記の丘として保存されています。定期的に草刈りも行われており、資料館も併設されています。

今回は主要な古墳をいくつかご紹介します(2017年11月撮影)。

まずは21号墳、全長約42mを測る前方後円墳です。手前が前方部です。規模の割に高さがあります。
龍角寺21号墳前方部側より

32号墳。直径約18mを測る円墳です。墳丘には馬頭観音が祀られています。古墳群には写真のように古墳の番号と墳形、大きさなどがわかるように表示板が取り付けられています。
龍角寺32号墳

37号墳。全長約31mを測る前方後円墳です。後円部に比べて、前方部は短く、高さも低くなる帆立貝式の古墳です。龍角寺古墳群で確認されている前方後円墳にはこのタイプのものが、多いのも一つの特徴です。
龍角寺37号墳

53号墳。全長約31mを測る前方後円墳です。手前が前方部です。埋葬施設はくびれ部から箱式石棺が出土しており、展示公開されています。古墳群の古墳は発掘調査されているものが少ないため、埋葬施設等が判明しているものはごくわずかです。
龍角寺53号墳前方部側より
龍角寺53号墳石棺

57号墳。全長約48mを測る前方後円墳です。手前が前方部です。高さがあり、前方部も発達しています。古墳群の中では浅間山古墳に次いで二番目に大きな前方後円墳です。
龍角寺 57号墳
龍角寺 57号墳

65号墳。直径約18mを測る円墳です。発掘調査が行われており、埋葬施設は木棺を直葬したものと推測されています。
龍角寺65号墳

65号周辺の古墳です。あちらこちらにマウンドがあります。
龍角寺65号墳周辺

68号墳。全長約30mを測る前方後円墳です。右側が後円部です。
龍角寺68号墳

浅間山古墳

予約投稿です。

浅間山古墳(龍角寺111号墳)は千葉県栄町に所在します。龍角寺古墳群を代表する前方後円墳です。

龍角寺古墳群は、これまで何度か訪れましたが時間が足りないか、場所がわからずで、今回やっと訪問することができました(2017年11月撮影)。

道路の下のトンネルを抜けて行きます。本当にこの先に古墳があるのか少し不安です。
浅間山古墳往路
浅間山古墳往路

ありました。やっとたどり着けることができました。後円部には階段が設けられています。全長は約78mを測ります。この古墳は当初、龍角寺古墳群成立期の前方後円墳と考えられてきましたが、平成年間の発掘調査により、古墳群最後の前方後円墳と改められるようになりました。浅間山古墳築造後、首長墓は前方後円墳から前回ご紹介した方墳である岩屋古墳へと変遷するようです。
浅間山古墳
浅間山古墳

墳頂には浅間社が祀られています。社が祀られている小高い墳丘は後に盛土されたもののようです。
浅間山古墳後円部上段
浅間山古墳墳頂

墳丘は自然地形を巧みに利用して構築されているようです。
浅間山古墳後円部より
浅間山古墳前方部より

墳丘には段築が確認されています。古墳群とはやや離れており、ここまでくると、さすがに訪れる人もありませんでした。
浅間山古墳段築
浅間山古墳後円部側より
浅間山古墳前方部端部

埋葬施設は発掘調査により、後円部に横穴式石室が確認されています。石材はこれまでご紹介した貝化石の切石によるものではなく、筑波山周辺の片岩というものによって構築されています。金銅製冠飾、銀製冠や花形飾り金具のほか、金装飾り弓、太刀などの武器類、馬具など大量の金属製品が出土しています。また、漆片や鉄釘も出土しており、漆塗りの木棺が置かれていたものと推測されています。このほかに箱式石棺もあり、複数の方々が埋葬されたものと思われます。

この古墳の不思議なことは、玄室内に石棺が納められていたにも関わらず内部は空洞で、石室内から出土した副葬品ももともとの位置とは考えられず、平安時代に石室内に人が侵入する以前に、意図的に埋め戻されており、埋葬後に何らかの理由によって副葬品が動かされた可能性が高いことです。

浅間山古墳に仮埋葬されたのちに、二つの石室が計画的に構築された岩屋古墳に再埋葬されたとか、被葬者が中央から派遣された方で、のちに出自の地に埋葬されたとか推理は拡がります(あくまでも私見です)。前者ですと墳形が変化することになります。


岩屋古墳

予約投稿です。

岩屋古墳(龍角寺105号墳)は千葉県栄町に所在します。みそ岩屋古墳とともに龍角寺古墳群に含まれ、浅間山古墳などとともに古墳群を代表する古墳です。

岩屋古墳は一辺約78m、高さ約13.2mを測る大方墳で、全国的に見ても最大級の大きさです(国指定史跡)。私が若い頃は、古墳に近寄ることすらできませんでした。近年整備がなされ、発掘調査も行われています。

道路側から少し奥に入ると、大きな墳丘が見えてきます。墳丘は三段築成です。墳裾が直線的に延びており、墳形が方墳であることがよくわかります(2017年11月撮影)。
岩屋古墳
岩屋古墳遠景
岩屋古墳墳丘
岩屋古墳墳丘
岩屋古墳墳丘

台地端部に築造され、周囲に周溝と周堤(土塁)の一部を確認することができます。
岩屋古墳周溝

埋葬施設は並列する2基の横穴式石室が確認されています。左側が西石室、右側が東石室です。
岩屋古墳石室開口部

近年、発掘調査が行われ、石室前から搬入路あるいは墓道などとしての人工的な地形の改変が確認されています。
岩屋古墳通路より石室開口部

西石室は現状では玄室のみ確認できます。全長約5m、幅約1.7m、高さ約2.5mを測ります。
岩屋古墳西石室
岩屋古墳西石室開口部

奥壁には間仕切り状の石が立てられ、棺を置く空間を作り出しています。
岩屋古墳西石室

東石室です。こちらは崩落しているために見学することはできません。玄室約7m、幅約2m、高さ3.5mを測ります。発掘調査により、羨道と墓前祭祀を行う前庭部の一部が確認されたそうです。いずれの石室も古くから開口していたので残念なことに、副葬品等は知られていません。
岩屋古墳東石室開口部

以下は、発掘調査が行われる以前に訪れた際、撮影したものです(2007年5月撮影)。
岩屋古墳石室開口部
岩屋古墳西石室開口部
岩屋古墳西石室
岩屋古墳西石室石棺

東石室です。いずれの石室も入口前にあった天井石と思われる石材が、現在は保存のためか移動されたようです。
岩屋古墳東石室

岩屋古墳が築造された当時は中央でもこれほどの規模の古墳は築造されなくなっています。また、並列する石室の存在は事前に計画的な造墓が行われていたことが推察されます。

石室の構築法や使用された石材が印西市上宿古墳、栄町上福田岩屋古墳、みそ岩屋古墳と同じで、墳形も上宿古墳の不明を除くと方墳となり、石室を構築するにあたり、今で言うところの石屋さん達の存在が見え隠れしています。おそらくは埋葬された方々も何か関係があったものと思われます。

みそ岩屋古墳

予約投稿です。

みそ岩屋古墳(龍角寺106号墳)は千葉県栄町に所在します。前方後円墳36基、円墳71基、方墳6基などから構成される龍角寺古墳群に含まれ、周辺は風土記の丘として整備されています。資料館も併設されており、天気の良い日にはお散歩にも最適です。上福田岩屋古墳見学後に訪れました。次回、ご紹介する岩屋古墳と比較して、規模が小さいということでみそ岩屋と名前が付けられたのでしょうか。
龍角寺古墳群往路
龍角寺古墳群往路坂田ヶ池.

こちらは、以前訪れた際に撮影したものです(1993年9月撮影)。季節によっては、草木により探すのも一苦労だったようです。
みそ岩屋古墳
みそ岩屋古墳

一辺約35mを測る方墳で、埋葬施設は横穴式石室です。古くから開口しているため副葬品等は知られていません。
みそ岩屋古墳横穴式石室

久し振りに訪れてみたら、周辺は観光施設ができており、車も多く賑やかな景色となっていました(2017年12月撮影)。
みそ岩屋古墳墳丘

江戸時代には参道として利用され、古墳に隣接して参道沿いに小さな塚群が並んでいます。
20171126龍角寺古墳群28 みそ岩屋古墳周辺塚群と墳丘

石室も柵が設けられ、内部に入って見学することはできなくなりました。
みそ岩屋古墳石室開口部
みそ岩屋古墳石室近景

周囲には周溝跡も観察することができます。
みそ岩屋古墳周溝と塚群

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kame-naoki

Author:kame-naoki
カメさんと遺跡巡りが趣味のおじさんです。

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